杜父魚文庫ブログ

文庫形式で時評を収録してあります。畏友・渡部亮次郎氏が主宰する「頂門の一針」とは提携しています。保存を目的にした文庫ブログですから、収録した記事の検索には得に心を配っております。様々な”検索の仕掛け”を施してありますから、ご利用下さい。

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落花生、南京豆とピーナッツ 古沢襄
ラッカセイ(落花生、学名:Arachis hypogaea)は、マメ科ラッカセイ属の一年草。別名はナンキンマメ(南京豆)、方言名は地豆(ぢまめ、ジーマーミ)、唐人豆(とうじんまめ)、異人豆(いじんまめ)など。広東語は花生。福建語は土豆。英語名のピーナッツ、peanutは日本では食用とする種子を指す場合が多い。ground nutともいう。ウイキペデイアの受け売りである。

自民党の前尾繁三郎さんのところに夜回りをかけると、秘書氏が殻付きの南京豆を出してくれた。南米原産で中国を経由して、江戸時代に日本に持ち込まれたから、南京豆というらしい。別名は唐人豆、異人豆とも言った。

池田内閣の末期に三木武夫氏が幹事長になった。週に一回、四谷の三木事務所で自民党記者クラブ(平河クラブ)との懇談会見があった。ビールのおつまみに塩味のピーナッツが出た。前尾邸の南京豆に親しんでいたので、ピーナッツには手を出さなかった。

三木がいう党近代化のハイカラ趣味に反感を持ったこともあるが、小派閥を率いて、臨機応変、権力にすり寄る三木のバルカン政治家気質が気に入らなかった。ピーナッツには罪はない。

佐藤内閣は池田内閣の顔ぶれを居抜きで引き継いだ。幹事長の三木も留任したが、いばらくして佐藤派自前の田中角栄が幹事長になった。週に一回の幹事長懇談は目白の田中邸の中庭で行われた。池には一匹、何万円という鯉が泳いでいる。中庭に持ち込まれたテーブルの上にナポレオンとかヘネシイといった高級洋酒が並んでいた。

誰かが「成り上がり者奴が・・・」と舌打ちした。嫌がらせに「トリス(大衆酒)はないか」と大声をあげた者もいる。読売の名物記者Oが酔った勢いで池の鯉に小便をたれた。騒がしいが気骨のある記者たちが多かったから、角栄幹事長も苦労したであろう。おつまみにピーナッツが出たか、記憶にはない。

千葉県の落花生はよく知られるところだが、意外と値段が高い。戦後は中国産の落花生がどっと溢れて、スーパーなどで安く売っている。味はさほど変わらないのだが、安い南京豆には興味がない。千葉県の一部では節分の豆まきには、殻付きの落花生を撒くところもあるという。

これもウイキペデイアの受け売りだが、日本国内で消費されている安価なラッカセイの大部分は中国産で、主に大粒の品種を栽培している山東省、河北省、天津市からのものが多い。”南京豆”という別名に使われている南京など、華南のラッカセイは小粒の物が多いという。

国産か、中国産かを見分けるには、値段で判別するしかない。それと千葉産の多くは殻付き。裸のナマ・落花生は輸入ものということだろうか。ピーナッツ・バターの原料は中国産ということになる。

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イスラエル海軍、潜水艦を紅海へ 宮崎正弘
イラン混乱は絶妙のタイミング、何かがおこる前触れ?

『エルサレム・ポスト』(7月2日)はイスラエル海軍のドルフィン級潜水艦が、スエズ運河を通過中と伝えた。西側軍事観測筋は緊張とともに、このイスラエルの軍事行動を見守っている。

イスラエルの潜水艦がスエズ運河を通過するのは、エジプトとサウジを通過すると同義語であり、極めて難しい、というより面妖。その先は多国籍海軍が警戒するソマリア沖アデン海だ。

おりからイランは政治混乱の極。

なにかの前触れか? ドルフィン級潜水艦は核兵器搭載ミサイルの発射が可能と同エルサレム・ポストが書いている。

 ♪

(読者の声1)小生が一昨年の8月某日、航空自衛隊小松基地で約1時間のドッグファイト(実戦を想定した模擬訓練)に体験搭乗させて頂きましたが、体験搭乗終了後、「マッハ2.2、最高重圧7.5G(重力の7.5倍)」かかったという説明を受けました。

その際に、マッハ2.2は時速に直すと、約2,700!)/hとの説明も受けました。(MS生)

(宮崎正弘のコメント)すごい体験をされましたね。三島由紀夫もF104ファントムに試乗し、体験記を書いたことを思い出しました。昭和43年頃の『文藝』。

小松は民間空港と併用、小生は実家が金沢なので、年に何回か利用する空港ですが、自衛隊のほうへ回ったことがありません。貴重な体験をなさいました。

  ♪

(読者の声2)貴誌2649号(読者の声2)の接見に対する先生のコメントで、「安倍さんのときに決めた安保会議も福田内閣で一度も開かれず」という箇所には唖然となりました。

「他者(他国)の嫌がる事はしません」という事か? だが、その他者である韓国は不法占拠した竹島を返さない上に日本全土を射程距離に収めたミサイルを既に配置。逆に支那は尖閣諸島やさらには沖縄を狙って潜水艦を日本領海内に忍ばせている。

北朝鮮は拉致された人達を返す気も無いし、核開発に余念が無い。つまり、残念ながら他人の嫌がる事を行うのが国際政治だという事。それにしても国家安全保障会議を開かないとは?

福田前首相は国家解体主義者か?

大体、同会議には常任スタッフさえいたのか? しかし現在の日本の政治家達を見渡して見ると、民主党の鳩山党首は「愛妻(日本列島)は私(日本人)だけの物では無い」というスワッピング愛好者。

自民党でも、加藤鉱一などは「赤(金正日)は緑(天皇陛下)と同じ」という色盲。中川秀直は移民を一千万入れろという変態。いつの間に日本には国家解体主義者が巣食うようになったのだろう。

私が思うに、今の日本に必要なのは自民党の左側に位置する政党ではなく、自民党を右側から牽制する強力な右派政党。普通の民主国家だと右翼と左翼が拮抗するのが健全な状態ですが、自民党は右翼政党ではなく、せいぜい中道。他は皆国家主権を放棄する民主党を始め極左政党。今の日本に緊急に必要なのは、米国の共和党、英国の保守党、イスラエルのカディーマ党かリクード党に匹敵する愛国政党です。

私が以前指摘した「日本が米国の景気対策を兼ねてステルス性のF22でも大量購入する」という事を、今回宮崎先生は「オバマは雇用に絡めていずれ、(F22を)日本に売らざるをえなくなる。虎の子の軍需産業も倒産となればオバマは2012年は大惨敗ですから、失業対策、景気対策として最大の顧客に売らないなんて立場を維持するのは難しい。」と補足して頂きました。

ただしロバート・ゲイツが引き止めているのではないですか?

http://www.melma.com/backnumber_45206_4365390/

不思議なのは「どうせ日本向けF22はグレードが低いヴァージョン」という御指摘の箇所。F15にしても、上記で(貴誌2474号)で先生は「(自衛隊所有機は)迎撃機です。攻撃能力はありません。スクランブル発進して、敵機が攻撃してきても反撃できないシロモノ。

ゆえに自衛隊機は敵機の背後上空に回り、警告を発するだけです。」と指摘されましたが、韓国やイスラエルは地上攻撃能力を持つ改良型のF15KやF15Iを入手したのに日本は遅れた。

これは法的解釈の故か、それとも専守防衛政策がネックなのか、あるいは他に理由があるのか。ちなみにイスラエルはシリアの核施設爆撃にF16ではなくF15Iを使っています。

http://facta.co.jp/article/200804007002.html
http://www.metacafe.com/watch/2989348/israeli_f_15i/

ところで私がしつこく戦闘機に関してイスラエルを引き合いに出るのは、単に北朝鮮・イラン・シリア枢軸対策の事だけではありません。八十年代から国産戦闘機を造るという野心を持った日本は米国との共同制作という妥協を余儀なくされました。

一方、イスラエルの軍事産業も自主開発戦闘機ラビを造る計画を米国に押し潰されたという類似の経緯があるから参考になるのです。

イスラエルは例えば米国からF16戦闘機を受け取ってもそのまま使わない。独自のノウハウで換骨奪胎して「全く別の機」にしてしまう。

よって、同じ機を抱えたエジプトやサウジなどよりも優位を保つ事が出来る。

ただ、同盟国の米国軍事産業は面白くないらしく、ラビ計画を潰しても満足しなかった。イスラエルが支那へ戦闘機やレーダー技術の製品や半製品を売却・技術協力したのをきっかけに米国への許可無しで武器輸出をしないよう圧力をかけ、イスラエルは屈服。

さらにF16のステルス後継機のF35の開発にイスラエルは参加させて貰えず、冷飯喰わされた。

その上、イスラエルがF22の替わりに採用決定したF35に一切改良を加える事を米国は禁じた。以前も書きましたが、現在ペンタゴンではイスラエルに親戚のいる者を採用しない。

これらを見れば何も日本だけが特に米国に圧迫従属させられている訳でも、ユダヤ人が米国を完全支配している訳でも無いと解ります。私の主張は同じ自由陣営にある親米国家の安全保障対策の成功と失敗から大いに学ぶところがあるのではないかという事です。

「核シェルター化ですが、国防意識を高めるより、いまの日本では恐怖を煽る」という先生の冷水を浴びせる御意見には、ムムム・・・。(DoraQ)

(宮崎正弘のコメント)米国に限らず、どんな国でも軍事的優位を維持することが優先です。F15,16を米国は輸出仕向地によってバージョンをかえる。つまりグレードを落とす。

たとえば台湾向けF16は、大陸へ侵入できても五分か十分しか作戦行動がとれない。日本のF15は、ようやくミサイルをつけるようになりましたが、北朝鮮往復は航続距離からいって無理。空中給油機が必要です。作戦行動をとるとき、戦闘機は普通の十倍の燃料を使います。

ですからF22も、日本にたとい輸出したとしても性能が随分と劣るものになります。イスラエルのように、手にしてから日本が改良する? 三菱重工の各務原工場にはアメリカから「監視員」が常駐しています。そういう契約です。

自主生産に踏み切るにはコストの関係から武器輸出も同時にOKにならないと出来ない計算になります。

北朝鮮の核施設を、イスラエルがイラクのオシラク原子炉やシリアのそれを空爆したように、日本もやるべきでしょう? 

ところが安保会議も開かない日本は米軍に期待しているだけ。米軍がなんで日本のために先制攻撃をするでしょうか? 日本がやるのなら支援をするというのが安保条約の基本ですからね。

小生は来年、日米安保条約50周年を機に、条約の改定運動を提唱し、多くの保守陣営の協力を得て、連続的シンポジウムや出版を考えているところです。そのあとの決断は政治です。

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街頭にて国防を訴える 西村眞悟
六月二十六日の夕方、南海高野線堺東駅前、堺銀座街入り口交差点で、仕事を終えた皆さんにお伝えしたことの概略を、ここに記しておきます。 私は昨年十月一日から、堺の選挙区である大阪十七区の各駅と主な辻で、順繰りに街頭演説、朝の挨拶を行ってきた。

そして一ヶ月に一度の割で堺東駅前の街頭での国政報告が廻ってくる。昨日はその日だった。 (国政報告について) 国政報告をしたいのだが、報告すべき中身がない。つまり、国会は動いていない。動いていないので報告すべき中身がない。 

国会ではいろいろやっているようだが、国政には何もないという国政報告にならざるを得ない。あえて報告しようとすれば、誰と誰が会食したとか、いがみ合ったとか、民主党が参議院で審議を拒否したとかの次元になってしまう。 しかし、これは国政報告ではない。

つまり、国会特に参議院は税金泥棒だ。審議を拒否するなら歳費を返上しろ。 (この情況下の解散について) この国政の情況は、一年半にわたってただ解散に追い込むという野党の国会対策とマスコミの報道に煽られた結果だ。 

従って、この情況において解散総選挙を行うと言うことは、総選挙が国政の課題に取り組んだ結果、民意を問うという本来の姿から離れて、その実は、選挙が税金を使った議員の単なる就職運動になってしまう。 

振り返れば、昨年九月以来、解散への強い空気が政界を支配していた。この空気に乗るのは安易であった。 しかし、我が国を取り巻く厳しい内外の情勢の中で、解散をしないということこそが「決断」であった。 この空気に抗して解散をせず、為すべきことを為してきた麻生総理を私は高く評価している。

(我が国周辺の情況) 一九五〇年六月二十五日に勃発した朝鮮戦争は、法的には現在休戦状態にある。そして、北朝鮮は、「北朝鮮船舶が臨検されれば、交戦状態とみなす」と言っている。つまり、五十九年前の朝鮮戦争の休戦状態が無くなり再開される可能性が高まっている。 

その北朝鮮は、核を保有しノドンミサイルを二百機実戦配備している。それは、我が国を狙っている。また、中国は既に大量の中距離核弾頭ミサイルを実戦配備して我が国に狙いを定めている。

(国政最大の課題) このような厳しい国際環境に置かれている我が国国政の最大の課題は何か。 それは、如何にして、北朝鮮と中国の核とミサイルから我が国と国民を守るのか、北朝鮮が拉致した数百名を越える日本国民を如何にして救出するのか、である。 

国民の命を守ること。つまり、国防だ。 しかしながら、現在の国政は、「生活第一」のスローガンのもとに、国防について何も取り組んでいない。 自国民の命を守ろうとせずに、何が生活第一か。この状態は国民への欺瞞であり、偽善だ。

(真の国政選挙へ) 全国に三百の選挙区があるが、この堺での選挙は、「真の国政選挙」にしなければならない。従って、私は、国政最大の課題を掲げ続けて皆さんに訴えていく。 この総選挙において、堺から、北朝鮮に拉致された国民を救出できる強い日本、北朝鮮の核とミサイルの脅威から国家と国民を守ることができる強い日本、そして明るく誇りある日本への大きな歩みを始めましょう。

(地方分権論の軽薄さについて) ここ数日、宮崎県の知事や大阪の橋下知事の主張する「地方分権論」が盛んに報道され、この度の国政選挙のスローガンになりかねない勢いだ。 しかし、言っておきたい。国政の課題を忘れて「地方分権」に流れてはならない。 

地方分権の前提には、まず国家がある。国家無き地方分権はあり得ない。しかしながら、今は、地方があって国家がない情況を地方分権と錯覚しているのではないか。 国家が無く地方だけがあるなどという事態はあり得ない。 

従ってまず、この度の国政選挙において、国家は何を為すべきかに取り組まねばならない。即ち、国防だ。 
もっとも、知事達の言い分を聞いてみると、税金の国と地方の分配比率への不満が中心で、それが折半の五対五になればいいようなことを言っている。これはかつての農協や医師会の予算要求と同じことのように思える。しかし、この税金の配分に関しても、まず国家が為すべきことを定めることが先決ではないか。国家無き地方分権論は、かつての左翼と同じ「国家解体論」である。

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「シルクワーム」と「エグゾセ」 古沢襄
北朝鮮が発射した地対艦ミサイルは、「シルクワーム」の改良型と韓国国防部がみていると中央日報が報じている。そこで偶然、空対艦ミサイルの「エグゾセ」の登場を思い出している。

一九八二年のことになる。南アメリカ大陸のほぼ南端に英国領フォークランド諸島がある。アルゼンチン本土から約500キロ沖合の大西洋に位置しているが、四月二日にアルゼンチンの陸軍4000名がフォークランド諸島に上陸、同島を制圧した。

この前後にロンドンに旅行したことがあるが、”イギリス病”に冒された英国の衰退は想像を絶するものがあった。昼間からロンドンの公園で職を失ったホームレスがたむろしている。労働党政権が倒れて保守党のサッチャー首相が登場したが、サッチャー改革もはかばかしく進んでいない。

それを知っていたので、サッチャー首相は直ちにアルゼンチンとの国交断絶を通告し、四月二日に下院で機動部隊派遣の承諾を受け、五日には早くも航空母艦二隻を中核とする機動部隊をフォークランド諸島に派遣するとは思ってもみなかった。

このフォークランド紛争は電撃的な英機動部隊の派遣によって、サッチャー首相の勝利に終わり、その決断と不退転の姿勢が”鉄の女”の称賛を後に得る。

しかし、この紛争で英国海軍は海戦で大きな犠牲を払っている。五月四日アルゼンチン海軍航空隊のシュペルエタンダール攻撃機が空対艦ミサイル・エグゾセでイギリス海軍42型駆逐艦「シェフィールド」を攻撃し命中した。

ただ一発の被弾で「シェフィールド」は炎上、総員退艦せざるを得なかった。「シェフィールド」はフリゲート艦に曳航されたが、六日後に沈没している。日本の新聞でも空対艦ミサイルの「エグゾセ」のことが大きく報道された。

フランスの誇る有力な輸出兵器となって、これまでの生産数は3000発以上といわれている。だが、「シェフィールド」が被弾して撃沈されなかったのは、「エグゾセ」が不発だったと分かる。沈没原因は秒速315メートルの速度で突入して電源装置などを破壊し、さには残燃料による火災が、「シェフィールド」にとって重大な損害を与えた。

イラン・イラク戦争でイラク軍は200発(推定)の「エクゾセ」を使って、イラン海軍の艦艇を攻撃したが、大部分が不発であったという情報もある。

中国の「シルクワーム」も「エクゾセ」と同じ対艦ミサイルなのだが、命中精度は別として、初期段階では不発弾が多かったのではないか。

< 国防部によると、北朝鮮は2日、地対艦短距離ミサイル4発を東海(トンへ、日本海)に向けて発射した。

国防部当局者はこの日午後「北朝鮮が江原道元山市(カンウォンド・ウォンサンシ)北方に位置した咸境南道新上里(ハムギョンナムド・シンサンリ)の基地から、同午後5時20分と6時、7時50分、9時20分に短距離ミサイルを1発ずつ、順に東海上に向けて発射した」とし「ミサイルは北東方に100キロ程度飛んだとみられる」と述べた。

北朝鮮が発射したミサイルは射程120〜160キロの地対艦ミサイル「KN−01」で、全長5.8メートル、直径は76センチだ。旧型の地対艦ミサイル「シルクワーム」の改良型とみられる。軍当局によると、北朝鮮は通常も地対艦ミサイルを新上里に実戦配備している。

軍当局者は「北朝鮮が午後遅くと夜にミサイルを発射したことから、軍事訓練の目的とみられる」とした後「だが、国際社会の制裁などに対抗する武力デモのレベルから、追加で中・短距離ミサイルを発射する可能性があり、注視している」と話した。情報当局は、北朝鮮が地対艦ミサイルのほかにも射程距離340キロの短距離弾道ミサイル「スカッドB」と射程距離1300キロの中距離ミサイル「ノドン」の発射を準備していると判断している。

「ノドン」は射程距離を縮めて発射するものとみられる。北朝鮮は先月25日から今月10日まで、新上里北東の海岸線に沿って、直線距離でおよそ450キロメートルを航海禁止区域に宣布したことがある。北朝鮮は2回目の核実験に踏み切った翌日の5月26日にも新上里で地対艦短距離ミサイル3発を発射した。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)高官は「北朝鮮による短距離ミサイルの発射は、予定されていた武力デモ」とした上で「注視はするものの、大きな意味があるものではない」という立場を示した。(中央日報)>

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民主・鳩山代表に献金した地方議員たちについて 阿比留瑠比
国会では、相変わらず与野党ともじめじめとしたごたごたが続き、晴れ間の見えない梅雨らしい空模様が鬱陶しい限りです。麻生首相も人事権を封じられた挙げ句、今さらほとんど無意味に思える内閣の補充人事をしてかえって無力さを印象づけ、じゃあ民主党の鳩山由紀夫代表はというと、例の「故人献金」問題で就任早々、苦境に陥っています。政治はこの2年余り、全く停滞しきっているように映ります。まあ、2年前の参院選時に予想した通りの展開ではありますが…。

さて、今朝の産経は政治面3段の記事で鳩山氏について「議員献金も故人資産? 鳩山代表あて 法令違反の疑い」という見出しの記事を載せていました。内容は、《民主党の鳩山由紀夫代表が支部代表を務める「民主党北海道第9区総支部」に、平成15年から19年までの5年間、選挙区内の道市町議会議員42人(元職を含む)から、総額約1650万円の個人献金があったことが1日、鳩山氏の献金問題を追及する与党プロジェクトチーム(PT)の調査で分かった》というものでした。

実はこれ、私も先々週あたりに、気になったので16年から19年までの4年間分について政治資金収支報告書を情報公開請求で取り寄せ、調べていた問題でした。例外はあるにしても、ふつうは道議や市議や町議が、国会議員に対して継続的にまとまったお金を献金するということは考えにくかったからです。下の表は、私が取材用につくった便宜的なものですが、政治資金収支報告書に記載された献金者の名前は、鳩山氏の母と姉を除けば、みんな地方議員で、どうしてそうなっているの?という疑問を抱いたというわけです。別に議員の名前は実名でもいいのでしょうが、すでに亡くなっている人(故人献金ではありません)もいるし、特に個々人を追及する意図もないので匿名としました。

            19年分   18年分    17年分    16年分

鳩山安子氏(母)           150万    150万   150万
井上和子氏(姉)           150万    150万   150万
O氏(道議)      26万4千   26万4千   26万4千  26万4千
K氏(苫小牧市議)    8万8千   26万4千   26万4千  26万4千
A氏(同)        8万8千   26万4千   26万4千  26万4千

N氏(同)       26万4千   26万4千   26万4千  26万4千
O氏(同)       26万4千   26万4千   26万4千  26万4千
K氏(同)       26万4千   26万4千   26万4千  26万4千
K2氏(同)      26万4千   26万4千   26万4千  26万4千
M氏(同)       17万6千

G氏(同)       17万6千
Y氏(同)       17万6千
I氏(道議)       6万     44万     44万    44万
K氏(登別市議)     5万6千   16万8千   16万8千  16万8千
K2氏(同)       5万6千   16万8千   16万8千  16万8千

T氏(同)       16万8千   16万8千   16万8千  16万8千
A氏(同)       11万2千
K氏(伊達市議)     3万              3万4千
I氏(同)                3万      3万4千   3万
T氏(同)                3万             3万

T2氏(同)               3万
W氏(同)                        4万
A氏(室蘭市議)             8万4千           4万2千
O氏(壮瞥町議)     3万6千    1万8千           1万8千
T氏(厚真町議)     1万8千            1万8千

N氏(むかわ町議)    1万8千            3万6千
H氏(浦河町議)     2万4千    2万4千           2万4千
I氏(同)                        2万4千   2万4千
N氏(白老町議)     2万4千    3万6千           1万8千
I氏(新ひだか町議)   2万4千    2万4千    2万4千   2万4千

I2氏(同)       2万4千    2万4千    2万4千   2万4千
M氏(同)        2万4千    2万4千    2万4千   2万4千
S氏(同)        2万4千    2万4千
M2氏(同)                       1万2千   2万4千
M氏(日高町議)     1万8千    1万8千    2万2千   2万2千

S氏(同)                        1万8千   1万8千
W氏(追分町議)                     1万8千   1万8千
N氏(同)                        1万8千   1万8千
K氏(平取町議)                     1万8千   1万8千
計          274万    615万8千  616万8千 616万8千

鳩山氏は6月30日に「故人献金」問題の釈明記者会見を開いた際に、秘書が虚偽記載を行った理由について「必ずしも理由は判然としない。たぶん、私に対して個人献金があまりに少ないものだから、そのことが分かったら大変だ、という思いが一部にあったのではないかと推察している」と述べています。鳩山氏は小沢前代表の秘書逮捕以降、企業献金の廃止と個人献金への切り替えを主唱している立場でもありますからね。

また、産経の記事によると、与党PTは「(道市町議からの)献金は鳩山氏個人の資産を原資とした可能性があり、政治資金規正法違反や詐欺の疑いもある」と指摘しているようですが、私も当初、同様の疑問を感じたのです。

私が調べた過去4年間で、鳩山氏側に計100万円以上も寄付している地方議員が6人もいること(最高額138万円)や、苫小牧市在住の道議、市議5人の献金額がそろって計105万6000円となるのは不思議だなと。鳩山氏の資金管理団体「友愛政経懇話会」をめぐっては、実際には献金していない人の名前がずらずら載っていたわけですから、あるいはこっちでもやっているのではないかと、まあそのように考えた次第です。
そこで、政治資金収支報告書に載っている住所をもとにNTTの104番号案内で電話銀号を調べ、後輩の今村記者に手伝ってもらって片っ端から献金議員たちに電話取材をかけたのですが、結論から言うと、これは不発でした。20数人に当たったうち、「うーん、献金したかなあ。党費は払ったと思うけど、はっきりした記憶がない」という人が1人いたものの、他はほとんど「党側にお願いされたので払った」という答えで、献金の実態はあったようでした。

鳩山氏自身はかつて、「資金管理団体、政党支部の代表者は政治家本人」と強調していましたが、献金した議員らは「鳩山氏に対する献金というより、民主党員なので党道本部への寄付という意識」であるとか、「支部からお願いされて、地域の割り当てに従って払っている。そりゃ鳩山さんはお金持ちなのでホントは払いたくないが…」などと答えました。そのように言われると、こちらもそうなんだろうと引き下がるしかありません。言い訳ですが、他の仕事もたくさんあるので、こればかりにかかずらわっているわけにはいきませんし。

そういうことで、調べはしたものの記事化はできずに放置していたところ、今朝の記事を目にしたという経緯でした。与党PTが今後、私たちが取材したこととは違う「真相」なり「実態」に迫れるのかどうか、お手並みを拝見したいと思います。

正直な話、北海道に取材基盤を持たない産経としては、電話で否定されたらそれ以上のことはなかなか追及できませんし、口裏を合わされたらどうしようもありません。一方で、道市町議らの言う通りであり、与党PT側が先走っているだけだということも十分ありえるわけですから。

ただ、今まで与党がPTをつくっていろいろな問題を取り上げてきた事例を思い出しても、だいたいかけ声だけでたいした結果は出してこなかったように思います。次期首相の最有力候補の問題だけに、きちんとシロクロつけた方がいいと思う半面、またいつのまにかうやむやになるのかなあ、という気もします。

余談ですが、この鳩山氏の政治資金問題に関する反応を見ようと、さまざまなブログをのぞいてたところ、「捜査当局とマスコミにまた不信を抱いた」というものがありました。

読んでみると、どうも今回の故人献金問題について、捜査当局が調べてリークしたと考えているような内容でした。マスコミと捜査当局に関する誤解がここにもあると感じたので一言記すと、「忙しい」捜査当局はこんなこと、正式な刑事告発でもない限りいちいち調べませんし、また、詳細にリークなどしません。今回の私の事例のように、いつも記事化されるわけではありませんが、こういう問題を何とか発掘(大げさ)しようとするマスコミ側が自分で調べているわけです。

もちろん、こういう政治資金問題に関する報道のあり方自体への批判もあるだろうとは思いますが、「マスコミ=記者クラブで発表文を垂れ流すだけ」というステレオタイプの批判があまりにも浸透してしまった結果、こういう誤解を生むのかなあと感じた次第です。何回も繰り返している通り、私自身、マスコミの現状についてはたくさん批判してきましたし、おかしいとも思っていますが、やはり的外れなものは残念だと率直に思います。

…といいつつ、先日あるテレビドラマを見ていたら、事件が解決して一斉に歩いて建物の外に出ようとする刑事や警察幹部らに記者たちがマイクをつきつけ、バカみたいに何かを聞き出そうとしているシーンが出てきたのを思い出しました。実際には、ああいうことはまずありえないのに、それを百も承知のテレビ局側が、視聴者側にあると(勝手に)想定しているステレオタイプに迎合してそれに合わせた演出をするというわけですね。このありさまじゃあ、誤解は残念だなんて言うことはできないのかもしれません。何やら悲しくなってきました。

※追記 エントリ本文とは直接関係ありませんが、備忘録代わりに一言。民主党の輿石東参院議員会長は昨日の党参院議員総会で、5日投開票の静岡県知事選に関して「私ははきょう、本会議の後に静岡に赴いて(静岡)県教組にもお願いしてまいりたいと思っている」とあいさつしていました。今ですらこのあからさまな態度ですから、政権交代後はどこまで露骨になるのやら…。

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核兵器を増強する中国がいて米国の軍縮宣言は喜べない 桜井よしこ
米国のオバマ大統領がチェコのプラハで「核兵器のない世界を目指す」と表明したのは今年4月5日だった。同発言を歓迎して日本では6月16日、衆議院が核廃絶の決議案を全会一致で採択した。素直といえばあまりに素直な日本の反応とは対照的なのが、国際社会の反応だ。

オバマ提案に対して、米国内には厳しい意見も目立つ。それらは米国の直面する最も深刻な脅威は中国だとの見方につながっている。

国務省の資料では、米国保有の核弾頭は5,576、ロシアは3,909である。今年5月に開始された米露核軍縮交渉では、両国保有の核弾頭数を、それぞれ1,500前後まで削減する可能性が論じられている。後述するが、中国の核弾頭数は約600と見られており、米露の核の削減は中国に非常に有利に働くと見られる。

中国には、2007年に配備した地上発射の「東風31A」と06年配備の「東風31」の戦略核ミサイルがある。前者は米国本土に届く大陸間弾道ミサイルで、後者はアラスカに届く。

東風31Aも東風31も、従来は固定位置で液体燃料を注入して発射に至っていたが、移動式固体燃料型に改良され、トラックやトレーラーで移動しながら核ミサイルを打ち、素早く移動して、偵察衛星の監視を逃れることが出来やすくなった。日米両国をはじめ諸国にとっての脅威はより深まったといえる。

陸上発射の東風に加えて、中国は潜水艦発射弾道ミサイル「巨浪2」を開発中で、「晋(じん)級」型原子力潜水艦に配備する予定だ。晋級原潜は将来の中国の核戦力の柱となると見られている。

乗組員の心理状態などを考えなければ、原潜はいったん潜行すれば、1年、2年単位で潜行を続けることが可能である。海面に浮上する頻度は、従来のディーゼル型潜水艦に比べて極端に低く、捕捉することが難しい。

中国は現在、米国に届くミサイルとして、従来型ミサイルの東風5と東風4を20基ずつ、東風31Aと東風31を約10基ずつ、計約60基を保有する。これら弾道ミサイルを複数弾頭化するとして、中国の長距離戦略核弾頭は約600と見られている。

むろん中国保有の核はこれだけではない。台湾を狙った核ミサイルはすでに1,150基以上が配備ずみで、年に100基のペースで増えている。

こうして見ると、オバマ大統領の核軍縮提案で米国の戦略核弾頭が現在の5,600弱から1,500程度に減れば、状況は当然、中国有利になる。これが、米国におけるオバマ提案への批判意見の一つだ。

だが、米国の国防政策決定の主役はオバマ大統領とゲーツ国防長官である。今、大統領が核廃絶をうたい、国防長官が、宇宙空間における壮大な軍事戦略、ミサイルディフェンスにブレーキをかけつつある。米国は軍備縮小に舵を切りつつあるかに見える。

この米国の動きに中国やロシアはどう対応しているだろうか。一例が上海協力機構だ。中露が軸となり、中央アジア4ヵ国を加盟国とする上海協力機構は01年の創設のときから米国への対抗軸構築の意図でつくられた。

同機構の今年の首脳会議はロシアのエカテリンブルクで開かれ、6月16日に宣言を発表して閉会した。イラン、アフガニスタン、インド、パキスタンが昨年同様オブザーバーとして参加した。宣言は冒頭で「国際社会は深刻な転換期にあり、多極化は後戻り出来ない現実」と指摘、米国はもはや唯一の超大国ではないと表明した。

宣言では米露両国の核軍縮の推進が歓迎されたが、中国の核についてはなにも述べられていない。だが、中国は世界で唯一、戦略核ミサイルを増強し続ける国だ。米国が核削減に乗り出せば、中国の軍事力は相対的に強化される。日本が無邪気に米国提唱の核削減を喜んでいる場合ではないのだ。(週刊ダイヤモンド)

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シルクワームの発射か、 古沢襄
[ソウル 2日 ロイター] 韓国の聯合ニュースは、韓国政府筋の話として、北朝鮮が2日に4発目の短距離ミサイルを試射したと伝えた。

これより先、韓国国防省は、北朝鮮が0820GMT(日本時間午後5時20分)から1050GMT(日本時間午後7時50分)の間に朝鮮半島の東岸から3発の短距離ミサイルを発射したと発表していた。(ロイター)>

【ソウル2日共同】韓国国防省や軍関係者によると、北朝鮮は2日夕から同日夜にかけ、東部の咸鏡南道咸興市の南方、新上里などから、日本海に向けて短距離ミサイル計4発を発射した。

発射したのは午後5時20分、6時、7時50分、9時20分(日本時間同)ごろ。少なくとも最初の3発は地対艦ミサイルで、100キロ前後沖合に着弾したと推定されており、詳しい分析を進めている。

北朝鮮による短距離ミサイル発射は5月29日以来。国連安全保障理事会の制裁決議が発射を禁じた弾道ミサイルではないが、訓練や性能試験目的に加え、対外的示威を狙った可能性がある。

北朝鮮が米国の独立記念日(7月4日)や故金日成主席の命日(同月8日)に合わせて弾道ミサイルを発射するとの観測も出ており、関係国が警戒を強めている。中距離弾道ミサイル「ノドン」などの発射の可能性が指摘される南東部の旗対嶺で特異な動向は捕捉されていないが、ノドンは短時間で発射準備が可能とされる。

北朝鮮は6月22日、日本の海上保安庁に「軍事射撃訓練のため」として、7月10日まで東部沿岸に長さ約450キロ、幅約110キロの航行禁止海域を設定したと通告していた。同省関係者によると、今回の着弾地点はこの範囲内とみられている。(共同)>

北朝鮮の”ミサイル威嚇外交”は止む気配がない。今回の四発発射は国連安全保障理事会の制裁決議が禁じた弾道ミサイルではないが、共同電は最初の三発は地対艦ミサイルで、100キロ前後沖合に着弾したと推定している。

朝鮮戦争以降、朝鮮半島情勢が危機的な状況となった一九九四年、米第七艦隊が北朝鮮の元山沖の日本海に集結したことがある。この危機は回避されたが、北朝鮮は東海岸の拠点に地対艦ミサイル・シルクワームを配備したことが確認されていた。

シルクワームはソ連製Rー15をベースに、中国が開発した地対艦巡航ミサイル。射程は100キロ程度で、中近東の多くの国でも使用されている。

中国は1980年代から、より高性能なYJー8型に置き換えてきた。北朝鮮が保有しているシルクワームは、すでに旧式化しているが、弾頭重量が大きく、命中した場合に艦船に与える被害は無視できない。

いずれにしてもシルクワームは、今更、発射テストをするものではない。明らかに米第七艦隊の日本海集結を意識した”威嚇射撃”であろう。

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IMFの英米主導が終わる 宮崎正弘
IMF理事会、中国が主張したSDR債権の正式発行で合意。中国の通貨覇権への野望、はやくも突破口を開いた。

動き出した。まさかと思われるほどにスピーディである。

7月1日、IMF理事会は設立以来60年で初めとなるIMF債券をSDR建てで発行することを正式決定した。従来、日米英ならびにEU加盟国からの融資に依存した資金調達手段の多様化が走りだす。
 
この舞台裏では英米の妥協がある。

第一はIMFと中国との先鋭的対立が急速に和解した。ウォールストリート・ジャーナルの中国語版(華爾街新聞、7月2日)に拠れば、かねて対立していた両者の関係はIMF側が折れて、中国の四月の経済成長率を6・5%から7・5%に嵩上げしたことで突如の和解となった。
 
第二に09年六月、ロシアのエカテリンブルグにおけるBRICs会議の合意をふまえ、中国、ブラジル、ロシア、インドが700億ドル(約6兆7000億円)分を購入する方針が示されてIMF理事会を揺さぶっていた。
 
第三にIMFの英米主導が終わる流れの始まりを英米が認めた。

IMFの主導権の一部をBRICs諸国にも明け渡した歴史的ターニングポイントとして記憶するべきかも知れない。

これからIMFが発行する債券は、合成通貨の「SDR」建て。つまり実際の通貨ではなく概念上の人工通貨で米ドル、ユーロ、日本円、英国ポンドの四つのバスケット(中国はこのバスケットにスイス・フランと人民元を参入させようとしている)。

▲周小川、王岐山らの動きは揺さぶりではなく、ホンネだった
新規SDR債券は最長で5年。加盟国と中央銀行の間で売買が認められ、将来は債権マーケットの流動性も生じる可能性がある。

SDR債権は三月に王岐山副首相が主唱し始め、ロンドンのG20サミット直前には周小川・中国人民銀行総裁がSDR通貨発行を突如言い始めて日米欧をすっかり慌てさせたが、いまから考えればこれらは政治的伏線だったのだ(詳しくは拙著『人民元がドルを駆逐する』に詳述)。

中国、ロシア、ブラジル、インドのBRICs四カ国が国際準備通貨としてのSDRに着目し、SDR債発行に合意したのは中国の主導、ロシアの追認が大きく、ドル基軸通貨というIMF体制の根本を揺らす目的がある。

人民元のハードカレンシー化への動き、これから加速するだろう。

 ♪

(読者の声1)本日(7月2日)配信の2649号のDoraQ様の投稿の中に「マッハが時速12000キロくらいとして」というくだりがありますが、2649号以前にも同様の記述がありました。

DoraQ様の投稿が安全保障に関わる内容ですから、間違った認識に基づいていてはいけないと思いましたので指摘させて頂きます。

マッハはご存じの通り「音速」のことです。音速は気温によりますが、概ね秒速340mなので、時速になおすと約1200[km/h]となります。

弾道ミサイルの終末速度は秒速で数キロメートルに達しますが、中距離弾道ミサイルですと、およそ秒速5km以下のようです。秒速4kmで計算した場合、これを時速に直すと14400[km/h]となりまして、1200[km]程度の距離が離れている場合は、10分以内に到達しそうな気がします。

ただし、弾道ミサイルは読んで字のごとく弾道を描いて飛んできます。直線的に秒速数キロメートルで飛翔するわけではありません。

また、最高右側度に達すまでの間は、ロケットエンジンの推力によって徐々に速度を上げつつ、飛行仰角を垂直から水平に変化させていきますので、単純に到達距離を最高速度で割れば到達時間が得られるというものではありません。(品川区在住 J.N)

  ♪

(読者の声2)マッハ(mach)1は1224キロメートルです。普通の国際線の旅客機の最高時速は、マッハ0.8(つまり約マッハ1)です。もしミサイルがマッハ3なら、約20分かかります。当然だれか気づいて指摘する人があるかと思っていましたが・・・。

日本の理科教育はどうなっているのでしょうか。

皇室典範改正の有識者会議でY染色体は男系でしか伝わらないと聞いてびっくりした議員が殆どだったとか。Y染色体は男系、ミトコンドリアは女系で伝わるのは、高校の生物の教科書に載っています。日本の理科教育はどうなっているのでしょうか。自己防衛して自分で勉強するしかないのですね。

中国の小学校の教科書には、藤田東湖が称揚していた文天祥が載っていて、民族英雄の愛国者として教えられています。その詩の一節の「人生自古誰無死、留取丹心照汗青」は、普通の人が暗誦できます。

かれらがその心を正確に理解して、そのとおり生きているとは言いませんが、我々日本人がこういった気持ちを失ってしまっているのは情けないことです。(ST生、神奈川)

(編集部から)この他、数通マッハに関してのご意見をいただきました。

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韓国で金正日重病説 古沢襄
韓国の朝鮮日報が金正日総書記の重病説を伝えている。最近、北朝鮮が公表している金正日総書記の視察写真が、いずれも過去のものと認められ、このような作為が行われた背景について、韓国の情報当局が分析した結論だという。

李相熹国防長官も韓国国会で「韓国軍は金総書記の健康悪化の可能性を念頭に置き、集中的に監視している」と答弁している。

<金正日(キム・ジョンイル)総書記が第7師団を視察した際に撮ったという写真が先月14日に公開されたが、この写真について韓国の情報当局は、今年4月に金総書記が軍部隊を訪問した際の写真の「使いまわし」である可能性が大きいと分析している。この件と関連し国防部は1日、「(写真がでっち上げられた)可能性について詳しく分析し、鋭意注視している」と語った。

国防部のウォン・テジェ報道官は、1日の定例ブリーフィングで「最近、金正日総書記が活動する姿を撮った写真や服装などに関して、一部で疑惑が提起されていることは知っている」として、冒頭のように語った。

これに先立ち李相熹(イ・サンヒ)国防長官も、6月30日に開かれた国会の国防委員会で「最近の金正日総書記の写真問題、公開活動問題などを考慮し、韓国軍も金総書記の健康悪化の可能性を念頭に置き、集中的に監視している」と答弁し、情報当局が金総書記の健康悪化の可能性に注目していることを示唆した。(朝鮮日報)>

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北貨物船が針路を北にとったが・・・ 古沢襄
<[ワシントン 30日 ロイター] 米海軍が監視している北朝鮮の船舶「カンナム」が、進路を反転させたことが分かった。

米当局者が30日明らかにした。米海軍は、北朝鮮からの武器輸出を全面禁止した新たな国連制裁決議に基づき、カンナムを監視対象としている。

米当局者は匿名を条件に、カンナムはここ数日の間で方向転換した後、北朝鮮の方向に引き返していると説明。「どこに向かっているのかは分からない。米国は何もしていない。彼らは(これまでと)ほとんど真逆に向かっている」と語った。

北朝鮮の武器輸送船とみられるカンナムについては、複数の韓国メディアがミャンマーを目指していると報じていたほか、最終目的地はシンガポールとの見方も出ていた。(ロイター)>

<大量破壊兵器(WMD)または在来兵器関連物資を積んでミャンマーに向かっているものと疑われている北朝鮮の貨物船「カンナム号」について、ミャンマー政府が自国領海内で直接検査することもあるとの立場を北朝鮮側に伝えたと報じられた。カンナム号は1週間以上、米海軍駆逐艦ジョン・マケイン号の追跡を受けている。

米国の自由アジア放送(RFA)は30日、ミャンマー政府が、必要ならばカンナム号を直接検査する構えを示し、カンナム号に武器類など国連が禁止した物資が積まれていた場合、入港を許可しないとの立場を表明したと報じた。

RFAが引用した匿名のミャンマー外務省高官の話によると、ミャンマー外務省のポー・ルウォン・セイン局長は先週、ミャンマー駐在のキム・ソクチョル北朝鮮大使を呼び、「カンナム号が武器類を含め国連が禁止した物質を積んでいるなら、ミャンマーのどの港にも入れないようにする」と述べたという。

セイン局長は続けて、もし必要と判断されれば、「ミャンマーに駐在しているほかの外交公館の協力を受け、カンナム号を捜索する」と述べた、と同高官は伝えた。ミャンマー政府がカンナム号検査の可能性をほのめかしたのは、国際社会の圧力のためと分析されている。ミャンマー当局がカンナム号を検査する場合、国連安全保障理事会が先月12日採択した対北朝鮮決議1874号の検査条項(11項)に従って行われる。

しかし、安保理決議は不審船舶を検査するよう加盟国に「要請」しているだけで、仮にミャンマーが船舶検査をしなくとも決議違反ではない。それにもかかわらずミャンマー政府が積極的な立場を見せているのは、安保理決議に中国とロシアも賛成したことに加え、ミャンマーの主要交易国である韓国と日本の圧力が作用したためとの分析がある、とRFAは報じた。

一方、ミャンマー当局がカンナム号を検査し、実際に違法武器を発見した場合、ミャンマーはこれを押収、処分する義務を負うことになる。(朝鮮日報)>

<AP通信は先月30日、匿名の米政府当局者が話したものとして「カンナムが方向を転換し北上中だ」と報じた。これによって「カンナム」への臨検計画も変更が避けられなくなった。

韓国政府当局者は1日「米国はカンナムがミャンマーを目指していると見て、ミャンマー政府と臨検に向けた連携体制を稼働していたと聞いている」とした後「しかしカンナムが進路を転換することによって、作戦も変更しなければいけなくなったようだ」と述べた。ベトナム沖を航海中だったカンナムの方向転換は意外なこととして受けとめられている。

先月17日に南浦(ナムポ)港を発ったカンナムが、燃料や食料などの中間供給のためにもシンガポールやベトナム、ミャンマーに停泊するだろうという見方も出ていたからだ。ところがシンガポールやベトナムをすでに通過したカンナムが、ミャンマーを目前に航路を変えたのだ。それだけにカンナムが方向を転換した背景をめぐり、さまざまな見方があがっている。

ひとまず米国が主導する国際社会の制裁、特に船舶検査を決して受け入れないという北朝鮮指導部の意志が反映されたものだというのが大方の見方だ。北朝鮮の立場としては、疑われる物品がなくても検査に応じる場合、国連決議1874号や大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)を認める格好となるからだ。ミャンマー政府がキム・ソクチョル大使を召還して臨検計画を通報したため、方向を変えた可能性も指摘される。

国際社会の関心を集めながらも混線を与えるための方向転換という見方もある。方向転換で緊張の局面を維持しつつ、米国をはじめとする西側諸国の情報判断に混線を与えるということだ。国策研究機関の北朝鮮専門家は「先月12日、国連制裁決議が発効した直後に南浦港を発ったカンナムに武器を積み込んだはずがない」とした上で「臨検と制裁の意志を試し、混線を引き起こすための行動かもしれない」という認識を表した。

しかし監視網が強化される雰囲気を逆に利用し、武器を実際に輸出した可能性も提起されている。対北制裁決議が採択される前に輸出契約が決まった武器を積み込んだり、監視網がフルに稼動中の状況でまさか輸出するだろうかという常識的な判断の弱点を利用したかもしれないという理由からだ。

米国が、北朝鮮への制裁問題で各省庁間の調整を担当するゴールドバック代表を中国に派遣するなど強力な対北制裁の意志が表面化するのを受け、武器の輸出をあきらめ、方向を転換したということだ。検査が実施されて武器が見つかった場合、制裁の名分を追加できることから、事前に退路を設けたものという分析だ。

ポイントは燃料と水・食糧などの中間供給を受けずに、カンナムがどこまで行けるかだ。情報当局者は「カンナムは米国に追跡されて以降、航海の経済速度(10ノット)を維持している」とした後「これは、万一の事態に備え、燃料を節約しているものだが、2080トン級のカンナムが南浦港まで戻れるかどうかはもう少し見守らなければわからない」と話した。 (中央日報)>

この三つのニュースは関連づけて考える必要がありそうだ。ミヤンマー向かっている北朝鮮の貨物船「カンナム号」に対して、ミャンマー政府が、必要ならばカンナム号を直接検査する構えを示し、場合によっては入港を許可しない立場を表明した。米国の自由アジア放送(RFA)が伝えた。

北朝鮮の本国政府から暗号無線で「カンナム号」に指示が飛んだとみていい。それが、一転して「カンナムが方向を転換し北上中だ」(AP)ことになった。

問題は「カンナム号」の燃料と水・食糧などを中間供給を受けずに北朝鮮に帰投できるかに懸かってくる。多分、中国の港に寄って補給を受けることが必要になろう。中国も北朝鮮に帰投する条件なら、応じる筈である。韓国の中央日報は「カンナムは米国に追跡されて以降、航海の経済速度(10ノット)を維持している」と報じている。

万一の事態に備え、燃料を節約しているものだが、ノロノロ運転を追跡している米海軍もイラつく場面が多かろう。2080トン級の「カンナム号」が、出港地の南浦港までたどりくまで、まだ時間がかかりそうである。
 
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