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菅義偉氏と鳩山邦夫氏のコメントを並べておきます 阿比留瑠比
今朝の産経が報じている産経とフジテレビの合同世論調査では、麻生内閣の支持率は前回(5月17日)調査から9.9ポイント下がって17.5%となっています。天下分け目の衆院選を間近に控えてのこの数字は、自民党にとっては相当痛いことでしょうが、これは多くの人が指摘しているように日本郵政の西川善文社長の人事をめぐり、鳩山邦夫前総務相が大騒ぎして辞任したことが響いているのだろうと思います。この調査では、鳩山氏を更迭した麻生首相の判断を「適切」とする人は20%にとどまり、逆に「鳩山前総務相の主張は納得できる」は62.2%にも上りました。

まあ、これも予想された数字ではあります。私のブログにも、この問題に対するマスコミの報じ方がおかしいからだとのご批判、お叱りをいただいていますし、それもその通りだろうと思います。ただ一方で私は、仮にマスコミ(特に新聞)がもっと公平に多角的に問題を取り上げていても、やはり今回のような傾向は出ていたのだろうという気もするのです。小泉内閣で田中真紀子氏が外相に就任した際の数々の非常識でエキセントリックで外交的に大きな禍根を残す言動について、いくら新聞が書いても、読者からは「真紀子さんをいじめるな」「彼女は真剣に戦っているのだ」と反感を買うばかりだったことを思い出します。

もとより今回の話はあのときとは全く別の話ですし、鳩山氏に田中氏のような国民的人気があるわけでもないでしょうが、いったん「善玉」と「悪玉」のイメージが固定化すると、あとは何を言ってもそれを覆すことは難しく、また時間がかかるものだと思うのです。まあ、そのイメージ自体、とにかく「分かりやすさ」を追い求めるマスコミ報道、特に物事を単純化して善悪二元論に持ち込みたがるワイドショーがつくったものなのかもしれませんが…。

自分でインターネットその他で調べたり、複数紙を読み比べたりすれば、現代社会は情報はあふれているわけですから、いくらでも「本当のところ」に近づく手段はあるのだろうと思います。また、そうしてほしいとは常々願っていますが、実際は多くの人は多忙であり、そうしたことに時間と労力を割く余裕もないものなのだろうとも考えています。そして、そうした自分で検証することのしにくい人の脳裏にいったん「分かりやすい」としてインプットされたことは、なかなか変わることはないのだろうとも。

余談が長くなりました。本日は、昨夜、横浜市で行われたパーティーでの自民党の菅義偉選対副委員長(元総務相)のあいさつと、今朝の鳩山氏のコメントを二つ並べて掲載しておきますので、何かの参考にしてください。私の考えや視点については、もうこれまでのエントリである程度書いたので、きょうはこれ以上は何も記さないでおこうと思います。

<菅義偉氏あいさつ>

【実績アピール】
私自身、当選4回、10年目にして安倍内閣で総務大臣を務めさせていただきました。まさにせっかく大臣になったんだから自分で日頃思ってきたことを実行に移すのが政治だと思いました。全国津々浦々に日本国民としてふるさと意識をもっともっと高揚したいという思いでふるさと納税を作った。

また、北朝鮮に拉致をされている横田恵さんをはじめ、多くの日本国民が北朝鮮の地で監視の下で生活をしている。そういう人たちに国家としてNHKの短波放送を使って日本の状況を報告する。私はこのことを総務大臣としてNHKに命令したときに、マスコミから報道に対する介入だとか、いろんなことを言われました。しかし放送の中に総務大臣は命令できると書いてましたから、日本は法治国家ですから、国民の生命財産を守ることが政府の最大の仕事であると思ってさせていただきました。

年金問題では、年金を納めたけれども自分がいざ受給する時期に仕方がないと言われた方がたくさんいて社会問題になった。当時の安倍総理が社会保険庁は信用できないから、菅さんのところでやってほしいということで、総務省で引き受けた。その実態は、自分はサラリーマンで会社から天引きされている。しかし、会社が社会保険庁に届けていない例がたくさんあった。そして、いざ受給の段階になると年金の資格がないということでした。私は当時、総理から、国民の側にたって対処してほしいという指示を受けていたし、私もその通りだと思いました。そして私たち議員立法を作って、時効を撤廃して会社に請求できる仕組みを作った。結果としてあまりマスコミは報道しないが、今日まで2万6600人の方が新しくそうした権利を回復することができているんです。政治は、私は言葉でなくて実行だと思っている。

【郵政】
内閣支持率も一時10%切ったけれども、30%に回復してきた。そしたら今度の郵政問題で一挙にまた下がり始めました。私はこのことだけは是非、みなさんにご理解いただきたいと思います。総理の判断は正しかったと思います。

私たち、4年前に郵政事業民営化するかどうかということを国民のみなさんに問いました。みなさんは民営化しろということで私たちに300を超える議席を与えてくれたんです。ですから私たちは民営化を進めています。民営化になってから、まだ1年半ですけれども、たとえば郵政公社の時代は国庫納付は2400億円でした。しかし西川さんが社長になって4000億円納付していますよ。この厳しい時ですよ。銀行は極めて決算が悪い。そんなときにもかかわらず4000億円納付している。これは、私は客観的な実績として評価するべきだと思います。そうしたことの中で、指名委員会、社外取締役の人たちが西川さんを社長に指名したんです。そして取締役会でもそのことを承認したんです。そうしたことに対して私は政治は口出しをすべきではないと思います。

JRだってそうじゃないですか。政治が口を出したから、JR、国鉄はおかしくなった。そして民間にして、今生まれ変わったじゃないですか。NTTだってそうじゃないですか。これだっていちいち反対したら民間人はやる気なくなってしまいます。今度の鳩山前大臣の問題は、2400億円のかんぽの宿を71カ所、109億でオリックスに売るのがおかしい、そこにいろんな疑惑があるということでした。確かに1個ずつ見れば不動産の価値としてはあるかもしれない。しかし、全体で1つですから。71カ所、赤字部門はたくさんあります。毎年50億円ずつ赤字を垂れ流しているんです。不動産の売買というよりは事業の売買です。

経営者のみなさんには分かっていただけると思いますけれども、なかなか説明をすることが難しい話ですけれども、しかし、2400億円のものを109億円でおかしいと。そうしたものをいい加減とは言いませんけれども、そうした基準で作って毎年50億円の赤字を流す方がおかしいんじゃないでしょうか。ですから民営化をしたわけです。そして5年以内にそうしたものを売却することも法律で決まっているんです。そして第三者の委員会で弁護士も、公認会計士も、不動産鑑定士もみんな入れて、不正はなかったという報告も出ているんです。

総務大臣というのは郵政の社長人事だけじゃないですよ。だって、地方自治体のことも総務省です。情報通信も総務省です。先ほど申しあげましたけれども、年金も今、総務省でやっているんです。まさにそうした幅広い中で毎日、毎日、正義が通る、通らないとか言っている。私は何か違った意図があってマスコミの前に向かって言っているんじゃないかなというふうに思っていました。環境新党を作るとか、もう言っていたようですね。きょうもまた、発言しています。そんなことをやればやるほど、私たちの支持は下がってくるんです。しかし、私たちが後退してならないことは、いったん決めたことはしっかりやっていくことが政治ではないでしょうか。

ですから、西川さんをとるとか、鳩山さんをとるとかということではなくて、総理は民営化は推進するという方向をとったわけですから、私はこのことはまったくおかしくないことだと思います。しかし、そうしたことがなかなか国民にうまく伝わっていない。それが今の現実ではないかと思います。

【地方分権】
私自身、次の選挙に向かって自民党の政策を作る座長に就任させていただきました。私はかねてから、横浜の市会議員当時から、まさにこの国に地方分権。国から権限、財源、税源を移譲する。国は外交防衛、通貨などは国が責任をもって行って、地域住民のみなさんに身近なものは、すべて自治体が行う。権限も財源も税源も移譲すべきだと言うことを私は今日まで発言し続けています。総務大臣なったときに地方分権改革推進法を作りました。そしてこのことを法律で、分権を進めていきたい。国と地方は対等の関係にある。地方政府ということを初めて今度の分権委員会の中では使っています。

たとえば、少子高齢化、そして人口減少する社会になっています。小学校に空きが出る。子供の数が少なくなるそうです。そこに老人施設をつくっていいんじゃないですか。しかし、こうしたものにいちいち縦割り行政ですから、学校は文部科学省、そして老人施設は厚生労働省ですから、財産がどうのこうのといってなかなか簡単にうまくいかないんです。こんなことはすべて地方に委ねるのがあたりまえのことじゃないでしょうか。地方だって自分で物事を考えて実行に移していけば元気が出てきますよ。責任もってやらなきゃやらないんです。私は地方分権の改革をせっかく、座長になったんですから、ここはしっかりと書き入れていきたい。

そしてその先には道州制というものの実現を目指したいと思います。特に、この地方分権を進めるときに国の出先機関が実は一番問題なんです。今、国には国家公務員30万人います。今問題になっている霞ヶ関には4万人しかいません。周辺に4万人です。22万人がその出先機関なんです。きょうも新聞に闇専従の問題が載っていました。タクシーの不正利用もほとんどが出先機関で行われているんです。国会の監視がないですから。22万人の国の出先機関がありますから、こうしたものは地方に渡せばいいんです。そうですよね?これ。そうしたことを私たちはきちっと行っていくことが新しい日本の国のかたちだと思います。 私自身、微力ですけれども、これからの日本を考えたときに未来に向かって安心をして生活をし、そして夢のある日本という国をみなさんと一緒に作っていきたいと思います。

【民主党批判(教育)】
私たちは安倍内閣で教育基本法を改正した。私も総務大臣として答弁に何回も立ちました。日本に生まれたことに誇りを持って、日本の歴史や伝統や文化を大事にし、家族を大事にする。ふるさとを愛する思い。当たり前のことじゃないでしょうか。こうしたことが教えられなかったんです。私たちはそうしたことが教えられる教育基本法にしました。

しかし現場はどうかということです。今、日教組の人たちがまさに教育を支配しています。小学校の運動会で速い人は速い人で一緒に走らせる。遅い人は遅い人で走らせる。みんな差をつけないんです。学芸会でも10分おきに主役を代えて学芸会をやるところは結構ありますよ。こうした、まさに悪平等、そして広島県の尾道で小学校の校長先生、民間から募集された方だが、この人が早寝早起き朝ご飯という運動を始めた。そして朝8時半に学校が始まる1時間以上前に、学校に来て予習をする、そうした規律正しい生活を学校で指導したら、どんどんと成果が上がってきた。その周りもみんなやり始めた。そしたら、これに日教組の人たちは反対です。なぜか。憲法に抵触するというんです。子供たち、人の生き方に強制するのは憲法に抵触するということを、まことしやかに言っているんです。

<鳩山氏の西川氏続投へのコメント>

記者 日本郵政の西川社長の続投が決まったが
鳩山氏 そういうことでしょう。私が辞めているんだから

記者 最後まで信じていたか
鳩山氏 何を

記者 麻生首相の判断を
鳩山氏 総理は非常にいい方だけど、致命的な判断ミスをされた。それがそのまま続いているわけだから。そういうことじゃないですか。私は総理は大変立派な方だと思うし、彼の資質や能力は信じているが、私のやってきたことに関しては、日本郵政、かんぽの宿等については、振付師が悪かったのか、完全な判断ミスをされた。それがそのまま引きずられていると言うことだろうから、特に感想はありません

記者 首相の判断はどう影響してくるか
鳩山氏 皆様方が報道されているような影響があっているのではないか。昨夜もここで申し上げたが、私は特別なことをしたわけではなくて、当たり前の常識的な判断をしてきたわけだ。ところが、国民の常識と私の常識はすごく似通っているが、内閣の常識か、党も巻き込んでか分からないが、自民党や内閣の一部の人たちの常識が、私の常識と180度違う。国民の常識と180度違うから、非常に厳しい政治状況にあるということだ。評論家のように解説して申し訳ないが。

だから昨夜、うちに帰ったときに、みなさんにこういうふうに囲まれたが、感想はありませんと。ばかばかしいことをやっているわけだから。特に感想がないといったのは、そういう意味だ。私は当たり前のことを言い、当たり前に判断している。私は国民目線で判断しているんです。国民共有の財産をかすめとろう、しかも不透明だ、出来レースだ。すべて事実関係が明らかになっているじゃないですか。それなのに、私は西川さんが好きでも嫌いでもないけど、経営を一新しないで責任をとらなければ、国民が受け入れないのは当たり前じゃないですか。ということなんです

記者 すると西川社長は自らの減給という処分を科しているが、国民の理解は得られないと考えるか
鳩山氏 目眩ましでしょう。目眩ましに国民はだまされないでしょう。国民を愚弄するような目眩ましだと私は思いますよ

記者 今後の対応について何かいま考えはあるか
鳩山氏 いまは特にありませんけども、暴れたくなる心を一生懸命抑えていますよ。はははは。一生懸命抑えて、冷静に、冷静にと。自らを戒めて行動してまいります

記者 昨日、菅義偉氏が(鳩山は)郵政民営化ではなく、政治的な思惑があったのではないかと言っているが鳩山氏 だれがだれに思惑?

記者 菅さんが鳩山さんに
鳩山氏 そんなことはありませんよ。私はそういうばかばかしい論評には、もう反論する必要もない。怒ると言うより笑っちゃうほうだから、そういうばかばかしい話は。政治は国民のためにあるんですよ。政治は政党のためにあるわけではないし、選挙に勝つためにあるんでもない。民主党の対応だって間違っている。すべて選挙に勝とうとする。選挙に勝とうとか、政権を維持するとか、負けるとか、政局だとか、派閥だとか、そういう判断を加えたら国民のための政治はできない。こういう問題では。

だから私は国民の利益、国民の目線、それ以外は全く考えないで行動してきた。私の目線と常識は国民の目線と常識だから、これは当然内閣も党も受け入れてくれると思ったけれども、何かにおびえている人たちが、いろんな振り付けを総理にしたんでしょう。だから、かんぽの宿は氷山の一角だったんだなあということは、いまさらよく分かるね。

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